コラム

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STAND BY Coke

目を覚ますと、咽せ返る様なお香の匂い。天井には今ではあまり見る事の無い、紐で引っ張るタイプの蛍光灯。その紐には、知らないキャラクターのキーホルダーがまるで、首吊りを模しているかの様にだらんとぶら下がっていた。 そうか。ここは東京だ。 高校生...
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このあと、いよいよ解決編へ!

「お前…」「ん?」「犯人わかっとんのやろ。」「うん」 「なんで早く言わんのや。」「んー…いやさぁ。なーんか、悲しくなっちゃって。」「悲しく?」「うん、全部見えちゃうとさ、悲しくなっちゃったんだよね。」 「それであれか、犯人をかばっとんのか。...
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みんな違わず同じがいい。

みんな自分とは違うんだなあというのをしみじみと実感することがある。手すりに掴まり、リュックを体の前面に背負い、もう一方の手はポケットへ。目を瞑って自分の頭の中でひたすらに独り言をつぶやく。それが私の日課だ。 みんな自分とは違うんだなあと感じ...
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みんな違ってみんないい。

みんな違ってみんないい。十人十色でそれぞれにそれぞれの良さがある。ナンバーワンよりオンリーワン。いつからか、こういう弱者思考が当たり前になった。 金子みすゞの作品、"私と小鳥と鈴と"で、みんな違ってみんないいという言葉が出てくる。これを都合...
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物悲しいという感覚が嫌い。

物憂げで、ただなんとなく悲しい。これといった理由もなく、幾度となく繰り返される嫌な記憶と嫌な気持ちの反芻が、胃液と共に喉を往ったり来たりする。無意識の反復により染みついた記憶は、たとえ事実とは異なる様相を呈していたとしても、脳が認識している...
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囚われの人

日本政府はコロナ禍で陽性となった国民をホテルに隔離していたが、2週間経ち陰性となって社会に戻った際、精神的不調を訴える者が増えたことを受け、同じホテル内での陽性者同士の交流を持たせることにした。以下は感染者たちに配布された専用端末でのあるグ...
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幸せについて考える。

樺沢紫苑さんの書いた『THE THREE HAPPINESS』という本を読んだ。その中で彼はこう言っている。 人はドーパミン、セロトニン、オキシトシンが十分に分泌されている状態で幸福を感じる。幸せには優先順位がある。セロトニンが先、ドーパミ...
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いちばん近くにいてね

恋愛中ってもっと楽しいと思っていた。 幼少期の私は大黒摩季の曲を聴いて育った。それこそ幼稚園、小学校に入学したくらいの頃は親の影響もあり、アニソンを除けば彼女と槇原敬之の曲ばかり聞いていた。1995年頃の話である。爽やかな曲調で力強い声に乗...
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こじゃれたおしゃれ

出会いというのは必ずしも突然でなければならないという決まりはなく、初物でなければならないということもない。いつも意識をしないだけで道行く人と今日もすれ違っている。これを出会いと呼ぶかと言うと、そういうわけにもいかなくて、パッと目を引く興味を...
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石橋を叩いても渡らない

下書きが何個か溜まっている。書こうかなー書けるかなあと思って書き始めて、「おお、いいぞ、もっとやれ、その調子だ」ってなったところで一息ついてしまう。物書き特有の息切れというやつ。じゃあ休憩を入れちゃ駄目なのかというとそういうことじゃない。コ...